古民家からはじまる、新しい価値の物語
歴史ある古民家を、一軒でも多く未来へ残すために活動しています。
人がつながり、笑顔が生まれる場所
古民家を通じて、地域と訪れる人との交流を促し、みんなが楽しめる空間をつくります。
安らぎの風景を、未来へ
豊かな自然と古民家を守り、世界に誇れる里山の風景を未来の子どもたちに引き継ぎます。
なぜ、古民家を残すのか?
① 4年間、田舎で暮らして感じたこと




早朝、朝もやのかかった山から差し込む朝日を拝む。
深夜、虫の鳴き声を聞きながら、満天の星空を眺める。
山々は季節ごとに色を変え、目を楽しませてくれる。
縁側に座れば、せせらぎの音が聞こえる。
冬には、しんしんと雪が降り積もる。
散歩をすれば、近所の人と挨拶を交わす。
ときどき、ふらっと誰かが訪ねてくる。
そんなちょっとした交流で、心が少しあたたかくなる。
大阪市の約1.3倍もの広さがある阿東地域。 そこに暮らす人は、わずか4,500人ほど。 人口は大阪市の約600分の1しかいない。そして、その6割以上が65歳以上という超高齢化地域だ。
決して便利な場所ではない。
それでも、これまでの人生で、ここまで豊かな暮らしをしたことはなかった。
ここには、都会で暮らしていた頃には気づかなかった「豊かさ」がある。
② ゲストハウスで知った、古民家の本当の価値




今でも残っている、子どもの頃の夏休みの記憶がある。
大分のおばあちゃんの家に親戚一同が集まって過ごした日々。
子どもたちは一緒に遊び、大人たちは酒を酌み交わす。
木のぬくもりを感じる柱や梁。
畳の上で、思い思いにくつろぐ。
滅多に会わない人たちなのに、なぜか一瞬で打ち解けることのできる空間だった。
大人になった今でも、親戚一同が集まることはある。
でも、何かが違う。
普通の家に集まっても、子どもの頃に感じた、あの楽しい感覚にはならない。
なぜだろう。
2026年3月、古民家を改修したゲストハウス「かんぬしの宿」をオープンした。
家主同居型の小さな宿で、わたしもゲストと一緒に酒を飲んだり、食事をしたりする。
年齢も、職業も、国籍も違う人たちが、星空の下で酒を酌み交わす。
そこには笑顔があふれ、ただただ楽しい時間が流れている。
その光景を見ていて、ふと思った。
「ああ、おばあちゃんの家と同じだ」
古民家という建物そのものに、人の心をときほぐし、ありのままの自分でいられるようにする力があるのではないか。
太い柱や梁。
思い切り寝転がれる畳。
そして、長い年月の中で刻まれてきた、たくさんの傷あと。
新しい家なら欠点とされるものまでが、この家では風格や味わいになる。
古民家には、人の心を少し緩め、人と人との距離を近づける「何か」がある。
わたしは、そう感じている。
③ みんなが笑顔になれる場所を残したい





自然豊かな場所。
居心地のよい古民家。
そこで人と交流し、笑い、ありのままの自分に戻る。
わたしは、そんな場所を一つでも多く未来に残したい。
昔は、特別なものではなかった。
ただの暮らしの中に、自然があり、古い家があり、人とのつながりがあった。
でも今、そんな場所が次々と失われている。
便利さを追い求め、豊かさを求め続け、気がつけば、自分たちが本当に求めていたものとは少し違う暮らしをしていたのかもしれない。
今、わたしは日々の暮らしを本当に楽しんでいる。
決して、お金に余裕があるわけではない。
いや、正直なところギリギリだ。
それでも、毎日が楽しい。
活力がある。
夢や希望がある。
特別なものを新しくつくる必要はないのかもしれない。
昔からそこにある自然。
昔から残っている建物。
そして、人と人とのつながり。
それらをもう一度つなぎ直せばいい。
④ 今のわたしにできること



移住して2年目、第二種電気工事士の資格を取得した。
これまで2軒の古民家を自らの手で改修し、3軒目となる「かんぬしの宿」で、初めてゲストハウスとして事業化した。
もちろん、大工として本格的な修業をしてきたわけではない。
技術だけを見れば、まだ「素人大工に毛が生えた程度」だと思っている。
それでも、自分で壊し、自分で直し、失敗しながら少しずつ学んできた。
そして、自分で再生した古民家に実際に人を泊め、お金をいただき、そこで生まれる交流を見てきた。
「かんぬしの宿」も、おかげさまで多くの方に喜んでいただいている。
少しずつではあるが、これまで経験してきたことが形になり始めた。
現在、4軒目となる古民家の再生を計画している。
ただ家を直すだけではない。
これまで身につけてきたことをすべて使って、「残すための仕組み」そのものをつくっていきたい。
⑤ わたしだからできる古民家再生へ
わたしの古民家再生は、他の人とは少し違う。
誰もが「いい」と評価するような古民家は、わたしが何もしなくても、きっと次の誰かの手に渡る。
だから、そういう物件にはあまり興味がない。
あまり人が欲しがらない。
処分したくても、どうしようもない。
それでも、どこかに魅力がある。
わたしは、そんな古民家を再生して、未来に残したい。
そういう家は、ネットで探してもなかなか出てこない。
だから、まず地域の中に入る。
地域活動に参加する。
草を刈る。
困りごとの相談に乗る。
便利屋として、地域の人たちの暮らしを少し手伝う。
そうやって少しずつ地域の人たちとの関係をつくり、
「この人なら、家を任せてもいい」
そう思ってもらえる信用を積み重ねていく。
そして、再生した古民家をゲストハウスとして活用し、今度は外から人を呼び込む。
この地域の自然や暮らし、人の温かさを知ってもらうためだ。
その中から、もしかすると、
「ここで暮らしてみたい」
そう思う人が出てくるかもしれない。
そのときに、わたしが再生した古民家がある。
その人に家をつなぎ、地域につなぎ、新しい暮らしにつなげる。
そんな仕事を将来やりたいと思い、宅地建物取引士の資格も取得した。
古民家再生。
便利屋。
ゲストハウス。
地域活動。
そして、不動産。
一見、バラバラに見えるかもしれない。
でも、わたしの中では、すべてがつながっている。
古民家を残す。
そこに人が集まる。
人と人がつながる。
そして、地域に新しい暮らしが生まれる。
そんな循環を、一つずつつくっていきたい。
すべては、みんなが笑顔になれる場所を未来に残すために。
それが、わたしだからできる古民家再生だと思っている。

事業内容
- 空き家の管理
- 物件の賃貸・売買(予定)
- リフォーム・改修
- 古民家を活用した事業
基本情報
みんなの古民家創生舎
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